お金を貸すときは保証人を付けた方が良いと言われたのですが、保証人って何ですか?どうすれば保証人をつけることができますか?

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お金を貸すとき、きちんと返してくれるかは気になりますね。借主に悪気がなくても、返すお金がないため返せないということは起こるものです。借主が返済しない場合に備えて、貸主は「担保をとる」または「保証人をつける」という二つの対策をとることができます。借主が不動産などの価値ある資産を所有している場合は借主から「担保をとる」方法を使うことができますが、そうでない場合は「保証人をつける」という選択になることが多いでしょう。債権者は、(連帯)保証人に対して、債務者に請求する場合と同じように、貸金の返済を請求することができます(請求は支払催告書を送付する等の方法で行います)。

本稿では、「保証人をつける」ためにはどうすればよいか、その方法について説明します。

担保をとる」というのは、お金を貸す時に借主(または第三者)の財産(不動産、自動車、貴金属、債権など)に担保権を設定し、借主が返済できない場合はその財産を処分して返済に充てる方法です。

保証人をつける」というのは、貸主が債務者以外の第三者と保証契約を締結し、借主が返済できなくてもその保証人が代わりに返済する方法です。

保証人が必要となるのはどのような場合ですか?

保証人というのは、貸主が貸したお金を確実に回収するための手段ですので、保証人が必要かどうかを判断するのは貸主です。保証人をつける場合、通常は貸主が借主に対して、お金を貸すための条件として保証人を要求します。この場合、借主は、お金を借りるために保証人を探さなければなりません。

誰が保証人になるのですか?

原則として誰でも保証人になることができます。法人でも個人でも構いません。ただし、貸主の要求に応じて借主が保証人を選ぶ場合は、「行為能力者であること(つまり、未成年者や成年被後見人などでないこと)」「弁済する資力を有する者であること」という要件を満たす必要があります。

銀行や消費者金融などの金融機関が貸主となる場合は、貸主が指定する保証会社を保証人とする場合があります。保証会社といのは、保証料と呼ばれる手数料を受け取ることで他人の債務を保証することを業務としている事業者のことです。保証会社を利用する場合は、貸主と保証会社が提携関係にあることが多く、借主が保証会社に対して保証料を支払うことによって保証会社が借主の債務を保証します。借主としては、自ら保証人を探す必要がなく、親族や知人に保証を依頼する必要もありませんので、精神的負担を負わずに済むというメリットがあります。他方、借主は保証料を支払うという金銭的負担を負うだけでなく、保証会社が借主に代わって貸主に対する返済を履行した場合は、保証会社はその金額を償還するよう借主に対して請求することになります。

貸主が提携している保証会社がない場合は、保証会社に保証人となってもらうことは困難です。その場合、借主が自分で保証人となる者を探す必要があります。個人借主が保証人を探す場合、多くのケースで親族や知人に依頼することになります。法人が借主となる場合は、その法人の役員や株主等が保証人となるケースが多いです。

保証人を設定するためにはどのような手続が必要ですか?

保証人は、保証人となろうとする者と貸主が保証契約を締結することによって設定します。保証契約書という独立した契約書を作成することもありますが、貸金債務を保証する場合は貸金契約(金銭消費貸借契約)と保証契約を同時に締結することが多いため、便宜上金銭消費貸借契約書の中に保証に関する条項を記載して一体となった契約書を作成することが、実務上良く行われています。その場合、一つの契約書に貸主・借主・保証人の全員が署名または押印することになります。

保証人は何人までつけることができますか?

一つの債務を担保するための保証人の数に制限はありません。一人でも良いですし、多人数でも問題ありません。貸主としては、いずれかの保証人が返済してくれれば問題ありませんので、保証人が多いに越したことはないでしょう。しかし、保証人となってくれる者を探すことは簡単ではありませんので、一つの債務を担保するための保証人の数は、通常は多くても2~3人程度です。

保証契約ははどのように締結すればよいですか?

保証契約を締結するためには、書面または電磁的記録(紙にプリントアウトせずにパソコン上のデータ等で作成した契約)で契約書を作成しなければなりません。また、保証の対象となる貸金が事業のための貸金である場合は、下記の要件を満たす必要があります。

  • 保証人は、保証契約締結前の一か月以内に、保証債務を履行する意思を表示する公正証書を作成しなければなりません。
  • 借主が第三者に対して保証人となってくれるよう委託をする場合、その委託を受ける者に対して、①借主の財産及び収支の状況、②借主が負担している他の債務の有無・額・履行状況、③その借入債務を担保するために提供するものがある場合はその内容、についての情報をあらかじめ提供しなければなりません。

連帯保証と通常の保証は何が違いますか?

連帯保証という言葉を聞いたことがあるかもしれません。通常の保証と連帯保証は、いずれも他人の債務を担保する類似の制度ですが、通常の保証人は「催告の抗弁権」と「検索の抗弁権」を有しているのに対して、連帯保証人はこれらの抗弁権を有していないという違いがあります。

催告の抗弁とは、貸主が保証人に対して保証債務の履行を請求したときに、保証人が「まずは保証人ではなく借主本人に対して請求してください」と主張して保証債務の履行を拒む権利のことです。

検索の抗弁とは、貸主が保証人に対して保証債務の履行を請求したときに、借主本人に弁済の資力があり、かつ執行が容易であることを保証人が証明することによって、保証債務の履行を拒む権利のことです。

連帯保証人はこれらの抗弁を有していませんので、通常の保証人と異なり、貸主が借主本人に対しては一切請求することなくいきなり保証人に対して請求してきた場合であっても、また、借主本人が十分な資産を有していることが明らかである場合であっても、保証債務の履行を拒むことができません。この点で、連帯保証人の責任は通常の保証人の責任よりも重いものとなります。

貸金債務の保証、特に金融機関が貸主となる場合の保証は、通常の保証ではなく連帯保証とすることが一般的です。

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